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遂に車内AC100V化!マジで重要な3つのアイテム!!! [電装]

ハイエース-サブバッテリ―追加.pngハイエースで車中泊をしていると、毎回気になるのがバッテリー。
バッテリーを使いすぎてエンジン掛からず車の機能が死ぬ、、、なんてのは まさに本末転倒といえる大失態...。

勿論、車のバッテリーは車のために使うべきで、+αの使い方をしたいなら、別のバッテリを追加する。つまり、サブバッテリーを搭載するのが鉄則と言えるでしょう。
そこで今回は、サブバッテリ―からのAC100Vを手に入れるべく、必要な機器と、そのノウハウをここにまとめたい。

家庭用AC100Vを車内で使用するために、必須な3つのアイテム。
それは
サブバッテリー
アイソレーター
DC/ACインバーター

この三誌の神器無くして、本件は語れないので、まずは詳しく説明していこう。




計画・材料の選定

サブバッテリーの選定

今回のメイン材料となるのがバッテリー。
サブバッテリーという用途で主に用いられているのが、

ディープサイクルバッテリー
と呼ばれるもの。
ディープサイクルバッテリーは車屋さんで販売している標準的なバッテリーと性能が大きく異なる。

標準的なバッテリーは車のエンジンをかける事を目的としており、常に充電されながら使用することを前提としてる。そのため、空になるような使い方は望ましくなく、通常2~3回空にしてしまったら終わり。これが言わゆるバッテリー上がりの状態である。

これに対し、ディープサイクルバッテリーは、その名の通り空になっても充電が可能で、空から満充電を300回~500回繰り返すことが可能!
最近ではリチウムイオンバッテリーも ちらほら出始めているが、まだまだ値段も高く今回は見送ることにした。

そんなこんなで、今回僕が選定したバッテリーはコチラ
(M27MF-ACデルコ-)

商品の評判が良かったのが決めてとなり、というか、このような耐久性がモノを言う商品は、レビューが頼りになるのは間違いない。
またこのバッテリーの特徴としては、
メンテナンスフリー(完全補水不要)であること
さらに
充電残量ゲージが本体に付いており、スタンドアロンでバッテリー状態を把握することが可能!!!

容量は105Ah。
分かりやすく言うと
「1アンペア(A)消費する機器を105時間(h)使用できますよ」みたいな。
単純な目安数字としてバッテリーを選定する際はこの 容量 を気にしよう。
とりあえず今回は、バッテリー1台の設置とする。

一方、ディープサイクルバッテリーのデメリットとして言えるのが、重量。
今回のM27MFでは、なんと24kg!!!!!
見た目以上に重い。...が、僕のハイエースに限ってはリアの重量が上がることは喜ばしいことでもある。
というのも、2駆のハイエースはFRで無貨物の時では、トラクション(タイヤが地面を蹴って車体を前に進ませようとする力)が足りず、スリップしやすいという悲しい悩みが...
この補填として、たった24kgでもリアに重りが有ると無いとでは別次元であり、僕にとっての+24kgUPは最大のメリットと言えるのだ!!!




アイソレーターの選定

サブバッテリーを充電する方法としては、
家庭用コンセントから専用の機器を用いて充電する方法
走行中にオルタネーター(車の発電機)から充電する方法
が考えられる。

その走行充電を行う上で、必要不可欠なものが走行充電器、

通称『アイソレーター』

と呼ばれるもの。
今回、僕が選定したものはコチラ
(No.2705 アイソレーター)

信頼の日本製。最大出力は60A。
なんといっても、昇圧回路を内蔵しており、メインバッテリーとの電圧差がDC1V未満の時は、昇圧回路で電圧を上げ、最大15V(10A)でサブバッテリーに活を与えてくれる。これにより、ほぼ100%に近い状態までサブバッテリーを充電することが可能となる、きっと現時点においては最強のアイソレーターと言えるだろう。

さらには、
入力過電流保護回路
出力過電流保護回路
入力低電圧保護回路
高電圧保護回路
逆接続保護回路
温度保護回路
といった、
自身で組んだら手間の掛かる各種保護回路を内蔵。これだけでも搭載する価値はありそうだ。

インバーターの選定

せっかくサブバッテリーを載せるなら、家庭用電源 AC100Vは手に入れたい!!!でも、車の電源はDC12V。その性質も違けりゃ電圧も異なる。そこで必要なのがDC12V→AC100Vの変換器。
これが通称
DC/ACインバーター

と呼ばれる機器。
このインバーターを積むことによって、車内にコンセントを追加でき、つまりは家庭用機器が使用可能となる。

インバーターの選ぶ基準

◆出力波形の違い
出力波形の違いとして、主に3種類あり
正弦波
擬似正弦波
短形波
というものが存在する。
普段、僕たちの家庭用コンセントから出力されているのは正弦波であるため、正弦波を買えばいいじゃん!と思われがちではあるが、価格も別物で、正弦波はぶっ飛んで高い!!!

使う機器によっては、擬似正弦波や短形波でも動作するため、限定的な使用用途と割り切るのであればそれらでも問題はない。
ただ、少しでも背伸びが出来る方は、最初から正弦波のインバーターを手に入れることをガチでオススメする。

◆定格出力(容量)の違い
インバーターには300Wや1500Wといった出力容量の違いがある。この数字が大きいほど高い消費電力の電化製品が使えるということ。
大は小を兼ねるが、大きい出力のインバーターはその分ガタイも大きくなるので、積載場所との兼ね合いは重要といえる!

今回、僕が選定したものはコチラ
(DC/AC正弦波インバーター1800)

正弦波定格1800W出力
国産の正弦波インバーターでは、恐らく一番コスパに優れていてマジでおススメの一品!

実際に届いた商品の交流波形をオシロスコープで測定したら、60kHzのしっかりとした正弦波であった☆
大橋産業 BAL バル No489 DCAC正弦波インバーター 1800 出力波形.png
これで役者は揃った。いや、まだ重要なヤツを忘れてはないか!?
そうケーブル!!!

ケーブルの選定

各機材同士を繋ぐケーブルだが、侮ってはいけない。
というより、このケーブル選定が、今回組むシステムの安全度そのものを表すといっても過言ではない。

まず、ケーブルを選ぶ基準としては『電流』というキーワードに注目してほしい。
ケーブルの太さは、この電流に依存する。
逆を言えば電流にしか依存しない。(定格電圧以内の使用を条件)
細いケーブルに高電流を流した場合、ケーブルは発熱して間違いなく燃える。
では、今回の場合、どの太さのケーブルを使えば問題ないか。

◆ケーブル太さ
アイソレーターの最大出力は60Aである。
なので単純に、60A以上の許容電流をクリアしたケーブルを選定する必要がある。
出ました!
『許容電流』

これは、ケーブルに流せる許容される電流値のことで、各々メーカーが一覧にして提唱している値ではある。アイソレーターの仕様より推奨される電線はAV線、またはHKIV線とのこと。

AV線とは
自動車用低電圧線とも呼ばれ今回の用途には最適なケーブル。
皆さんがよく見るエーモンの自動車用ケーブルはこのAV線である。ただ...価格が高いのがネック。。。

HKIV線とは
二種電気機器用ビニル絶縁電線と呼ばれ、一般的によく使われるケーブルである。価格もお手頃。
なので今回は、HKIV線から許容電流60Aをクリアするケーブルを選定することとする。

HKIV線の電気的特性表がコチラ
HKIV線の許容電流.png
許容電流の欄より、60A以上をクリアするのは公称断面積8mm²以上のケーブルとのこと。
ただし、実際には周囲温度が上がると許容電流値は下がる傾向にあるため、そのあたりも加味するともう1ランクUPの、14mm²(許容電流:99A)が妥当と言えよう。
...が、現時点で手元にあったのが8sqであったので、とりあえず僕は8sqのHKIVケーブルで配線していこうと思う。

この後は、安全を考慮した配線及び回路構成。
この他、安全面においては「ヒューズ」や「ブレーカー」、「リレー」や「端子台」などの小物も必要となるが、これに関しては順に追って紹介していきたいと思う!




設置

1.バッテリーの設置

サブバッテリーの収納先はハイエースでは定番の運転席下。
ところがどっこい!フタを空けたら既に住人が居座ってるゥゥゥ!!!
オイ、誰だコイツ!?
実はこれ、エアポンプでこの先はエアスイッチングバルブ、更にはエキマニに繋がるらしい。
全貌はコチラ
ハイエース エアインジェクションシステム.png
エアインジェクションシステムと言って、エキマニに2次空気を入れることによって、未燃焼ガスを燃焼させるとともに触媒の暖機性を早め、低エミッション化を図る、つまり排ガス浄化性能を向上させる役割をもった非常に重要なパーツで、コイツを外す、または移動するなんて断固無理。
この時点で定番の運転席下スペースは使えない。。。。。。。

マジか...

となると、場所は後部ベッド部分に収納するしか手は無い。
色々模索した結果、ベッドフレームのサイド部分この場所にバッテリーを設置した。
ハイエース サブバッテリー追加.png
走行中倒れないようにしっかりフレームで囲っての固定が必要。
偶然にも横幅ピッタリ!!!

2.アイソレーターの設置

アイソレーターは図のように、サブバッテリーとメインバッテリー両方から配線を繋ぐ必要がある。
アイソレーター接続図.png
ハイエースのメインバッテリーは助手席下、今回のサブバッテリーはリアタイヤ付近と、ほぼホイールベース程(約2.6m)距離が離れている。遠ッ!!!
結局のところ、アイソレーターは後々のメンテナンスを考えてサブバッテリーの近くに設置することにした。そのためには、まずはエンジンルームからの配線の引き込みを行う必要がある。

 エンジンルームからの配線の引き込み
先述の通り、ハイエースのメインバッテリーは助手席下にある。
そこで今回は、2列目足元の鉄板にφ30の穴を空け、グロメットを取付け配線を通すことにした。
きっとこれが最短ルートであろう。その後の配線はフロアマットの下を潜らせて指定の位置へ。
ハイエース サブバッテリー追加エンジンルームからの配線引き込み.png
メインバッテリー⇔アイソレーターの配線が極端に長くなるが、8sqのケーブルを使用するので、なんとか取り回しができた。配線のプラス側に、大き目のヒューズ(60A)を追加した。

今回、購入したアイソレーターには、本体ON/OFFスイッチの他に、ACC(アクセサリー)信号をトリガーとして電源のON/OFFがある。つまり、ACCを接続することで、エンジン始動と同時にアイソレーターの電源も入れることが可能となるわけで、これを使わない手はない。
めんどくさいけど、ダッシュボード付近まで配線を伸ばしACC信号を拝借。
ついでに数本の予備配線を通しておき、後々配線が必要な場合に使おうじゃないか。(←これ大事)
ハイエース サブバッテリー追加エンジンルームからの配線引き込み予備配線.png
本体は4つある取付穴のうち、上2つを利用してフレームに固定する。
ここまでやれば、サブバッテリーを走行中に充電されるシステムは完了。
ハイエース サブバッテリー追加アイソレーターの設置.png使用した端子台はコチラ

3.インバーターの設置

いくら満充電されたサブバッテリーがあっても、それを使わなきゃ意味を成さない。
ということで、続いてはDC/ACインバーターの設置。
満を持して買ったインバーター。第一印象はデカイ!!!
うん、まぁいい意味で期待できるデカさ。

本体には
ケーブル4本
リモートスイッチ
が同梱されており、ケーブルに限ってはなんと14sq!太ッ!!!
正弦波インバーター1800同梱品一覧.png

◆接続方法
基本的には、本体とメインバッテリーを1:1で接続すればAC100Vは出力される。
ただし、消費電力が300W以上の電力を継続して使用する場合は、サブバッテリーを接続する必要があるようで、その接続図がコチラ。

インバーターの接続図.png
さらに消費電力1000W以上で使用する場合はインバーター⇔サブバッテリー間の配線を強化する必要があるようなので、とりあえず現時点では1000W以下の使用として運用していきたいところ。

本体の配線は、本体裏の端子台にて行うが、そのまま配線を端子止めすると本体に対して垂直にケーブルが出てきて、もの凄くかさ張る。こんな感じに↓
正弦波インバーター1800配線.png
少ない脳みそを使い思いついたのが

「ケーブルの横出し作戦!」

それぞれのケーブルを横方向へ逃がすことで設置範囲を削減できる、なんとも画期的なこの方法!!
正弦波インバーター1800配線処理方法.png
ただし、元の端子台カバーは使えなくなるので、しっかりとした絶縁処理が必要です。
不細工ではあるが、ビニールテープでミイラ化した。

本体の取付は、元の取付穴では高さが合わなかったので、新たに穴を空け、アルミフレームにガッツリ固定する!

完成


ハイエース AC100V化完成.png
ハイエース AC100V化完成 .png
ひとまず、これにてサブバッテリー&インバーターの取付けは完了である。
結局のところ、今回のサブバッテリー、アイソレーター、インバーター全て隠れてしまうもので、普段は誰からも気づかれるものではない。

ただ、サブバッテリーが有ると無いとで、今後の使用用途が大幅に広がることは間違いなし!
これで、ますます使える相棒となった!!!



2021年9月21日追記
お待たせしました!!!
アイソレーター周辺の配線図、公開します。





nice!(1)  コメント(4) 

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コメント 4

waki

拝見いたしました。
配線綺麗にまとまっていて 素晴らしいです。
インバーターまでの 配線なのですが
メインバッテリーから アイソレーターに2本
メインバッテリーから インバーターに2本
計4本 引き込みしたのでしょうか?
または アイソレーターの入力端子から
インバーターメインバッテリーの端子につないだのでしょうか 教えてください。
by waki (2020-02-17 06:48) 

taku

waki さん
コメントありがとうございます。
そしてご返答遅れまして申し訳ありません。

ご質問の件ですが、
「インバーターまでの 配線なのですが
メインバッテリーから アイソレーターに2本
メインバッテリーから インバーターに2本
計4本 引き込みしたのでしょうか?
または アイソレーターの入力端子から
インバーターメインバッテリーの端子につないだのでしょうか」

→メインバッテリーからは2本(+、-)をアイソレーターに引き込み
アイソレーターの端子からインバーターまで引きました。
よってメインバッテリーからは2本(+、-)のみです。

ご質問の答えとしては後者となります。

宜しくお願いします。
by taku (2020-05-20 01:19) 

☆★Aloha★☆

初めましてm(*_ _)m
今度サブバッテリーを付けようと思いとても参考になるので読ませてもらいました!!

端子台はどこのやつお使いになってますか?
バッテリーと予備配線のサイズはどれになりますか?
よろしくお願いいたしますm(*_ _)m
by ☆★Aloha★☆ (2021-02-12 00:20) 

taku

Alohaさん
コメントありがとうございます。

端子台は春日電機等の汎用的なモノで大丈夫です。
また商品リンク貼っときます!!!
by taku (2021-02-20 21:41) 

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